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東鋏「長太郎」
裁ちばさみの最高峰、東鋏「長太郎」。


長太郎の歴史は、裁ちばさみの歴史でもあります。
明治初期の日本にはU字型の和ばさみしかありませんでした。
この頃海外から入ってきた「ラシャ切り鋏」(毛織物(ラシャ)を切るはさみ) をもとに、
日本独自の裁ちばさみを刀鍛冶の技術でつくり上げたのが吉田弥十郎(銘は弥吉(やきち))。
弥吉の元からは兼吉や与三郎などの優秀な弟子が育っていき、その弟子の一人が長太郎。
(兼吉の弟子の一人が庄三郎。)(弥吉のその他の弟子は下記を参照)
初代長太郎から、二代目と続き、現在は三代目。1901年創業で100年以上の歴史です。

弥吉を祖とするはさみ製造の職人達の組合が東鋏会で、
この会に属するメンバーのみ東鋏(TOBASAMI・とうばさみ)と記すことができます。


長太郎の三代目、 石塚 昭一郎氏を取材した記事の中で、
こんなことが書いてありました。
二代目が、三代目(石塚 昭一郎氏)の技術を見て、
この技術は初代は出来たが、私(二代目)はできなかった。それを三代目ができるようになるとは・・。
と言って、石塚 昭一郎氏の技術を認め、石塚 昭一郎氏もそのことを印象的に覚えているというエピソードです。
この話のように、長太郎の裁ちばさみにこめられている技術は、
20年、30年修業をすれば習得できるという技術ではなく、
一生かけて、習得できるかできないかというくらいの技術が凝縮されているわけです。



東鋏「長勝」

・ 東鋏「長勝」
作者は岡本勝廣氏( 荒川区指定無形文化財 )。
二代目長太郎の元で弟子として技術を習得。
二代目長太郎の系統は三代目長太郎とこの長勝さんだけのようです。
現在は引退されているので新しい鋏は製作されていません。





弥吉┬長太郎┬長太郎┬長太郎
  |   |   └長勝
  |   |
  |   ├正次郎
  |   ├留吉┬勝太郎
  |   | └正利
  |   ├長三郎
  |   └栄吉┬栄吉
  |      └忠吉┬常正(長十郎)─常正
  |         ├増太郎
  |         ├角三郎
  |         └和弘
  ├兼吉┬兼吉─兼吉
  |  ├豊太郎─豊太郎
  |  ├民太郎─平三郎─平三郎
  |  ├春常─ 一郎─ 一郎
  |  └庄三郎┬庄三郎
  |      ├久剛
  |      ├聡太郎
  |      └菊司
  ├作次郎─広太郎─千代之助─東正之助
  ├与三郎─与三郎
  └秀吉┬甚五郎
     ├明(明作)
     └正作


 

         
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