・JANOME「 kohnel(コーネル)」
刃がとちゅうでずれている形で個性的ですが、この形には理由があります。
裁ちばさみは長いので大きくひらくと刃が噛み合う部分(切れる部分)が自然と高くなります。
(机の上などで、はさみを机に乗せて切る場合です。)
持ち手を上げることでそれを防ぐ効果が生まれ、切りはじめから切り終わりまで高さの変化が少なくなります。
一定の高さで切ることが出来るようになります。
普通の裁ちばさみだと切りはじめが机から高い位置で、切り終わりが低い位置となります。
金切ばさみは鉄板などをうまく切るためにこのような感じでずれています。
切った後の部分が板だとまがらないので手に当たりますが、
ずれていると手が通常より上にくるのであたらないようになります。
厚いレザーの裁断などで効果を発揮するのではないでしょうか。
1980年頃のはさみです。当時で7000円くらい。
(ジャノメミシンを買った時にももらえたそうです。)
はさみには三菱のマーク、kohnel shears 75、ENUSHIKI PATENT525309 12、
Nの形だからN式。
総発売元が蛇の目ミシン工業、製造元が三菱金属。
「刃は高級コバルト合金」「本体はステンレス」と説明書に記載がありますが、
刃は錆びるので要注意です。
通常のコーネルは持ち手が黒ですが、もち手が金色のコーネルもあります。
金色のものは2万円程した高級品です。
通常のコーネルと金色のコーネルでは形も少し異なっています。
PATENT(特許)と刻印されているのでこの形は真似できないと思っていましたが、
特許は切れているようです。同じ形のはさみがありました。
silky(シルキー)のブランドで有名な丸章工業さんの「シルキー リフォームハサミ(DSR-270)」で、
ハイクラスのステンレス、6Aが使用されていて本格的なはさみです。
形状は少し異なりますが、持ち手が上がっているはさみとしてはダリア・ハイラインもあります。
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