裁ちばさみで最も有名な「庄三郎」。
刃物屋さんや手芸屋さんにはたいてい置いてあります。
品質は間違いないですが、PATナンバー(特許番号)の入った要ネジがポイントです。
通常より部品の数が多く、小さなバネも入っています。
庄三郎の評判はこの凝ったつくりの要ネジにあるのかもしれません。
庄三郎という名前があまりに有名なので、ブランド代で値段が高いと思われている方もいるかもしれませんが、そんなこともありません。
他のはさみメーカーでも高級刃物鋼を使っている鋏は同じように高いです。
研ぎやさんも庄三郎と書いてあれば気合を入れて研ぐでしょうし、有名だからこそのプラスもあります。
うちで使っているのは標準品ですが、ワンランク上の素材を使用した「上作」というものも販売されています。
さびないステンレス系は「ステンレス スムーサー」と「硬刃」が販売されています。
鋼材は公表されていませんが、標準品は安来鋼白紙2号らしいので、「上作」は青紙の1号か2号かスーパーだと思われます。
「ステンレス スムーサー」の鋼材はわかりません。「硬刃」はSLDです。
鋼材からすると標準品より「上作」のほうが長切れする(切れ味が落ちにくい)ということになりそうです。
ステンレス系で白紙よりよく切れる鋼材は一般的ではないので「ステンレス スムーサー」と「硬刃」は「標準品」よりも切れ味は落ちると思います。
切れ味が落ちると書いていますが、そこらのステンレスのはさみよりかははるかに良く切れます。材質の異なる別物です。
ステンレス系の高級刃物鋼では安来鋼の銀三などでつくられた裁ちばさみがあるので、
「ステンレス スムーサー」もこういった高級ステンレス鋼材が使用されていると思われます。
はさみの鋼についてはこちらに詳しく載せています。
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